植込み型心臓モニタ
原因不明の失神や脳梗塞の方々へ!
当クリニックでは、植込み型心臓モニタ(Insertable Cardiac Monitor:ICM)を日帰りで手術をしています
【担当医師】
榊󠄀原記念病院 循環器内科副部長
井上 完起
植込み型心臓モニタとは?
様々な検査を行っても原因が分からなかった失神や脳梗塞に対して、その原因を確定するために植込む医療機器が、植込み型心臓モニタ(Insertable Cardiac Monitor:ICM、以下 ICM と記載)です。
ICMは失神時の心電図記録や不整脈エピソードの自動記録を確認する事が可能であり、失神が心臓に原因があるのか、心臓以外が原因なのかを判断する上で、とても重要なデータが得られます。また、発症原因が明らかでない脳梗塞もICMにより心房細動が見つかれば、発症原因の確定につながります。
植え込みの対象は、原因不明の失神、潜因性脳梗塞のある方です。
①原因不明の失神
失神とは、「一過性の意識消失の結果、姿勢が保持できなくなり、かつ自然に、また完全に意識回復が見られる事」と定義されています。
失神の中には心臓の病気が原因となるものもあり、診断を確定し適切な治療を受けることが大切です。
②潜因性脳梗塞
潜因性脳梗塞とは原因疾患が明らかでない脳梗塞の事を言います。
ICMとは?
植込み型心臓モニターの歴史は20年にも及びますが、本邦では2009年より原因不明の失神精査目的の植込みデバイスとして使用可能になりました。2016年よりデバイスは小型化に改良され、専用のキットで皮下に挿入して植込める(Insertable)ようになりました。
ICMは小さく薄いスティック状の機器ですが、2年間から5年半もの長期間(機種により異なります)、心電図を24時間モニタリングし記録することができます。ICMに記録された心電図から失神や脳梗塞の原因が特定できれば、適切な診断および治療を受けることが可能になります。ホルター心電図のように皮膚に電極を貼るのではなく、ICMは皮膚の下に植込むため、普段通りの日常生活を送りながら精度の高い心電図記録をとることが可能なこともメリットです。ICMは不整脈を感知すると、自動でその前後の心電図を記録することができます。また、失神や動悸などの自覚症状を感じた際には、ご自身やご家族がICM専用のアシスタントを活用する事で、自覚症状前後の心電図を記録することができます。
植え込み手術について
1.植込み位置の決定と皮膚切開
最初にICM植込み予定部位に電極を貼って心電図を確認し、適切な植込み部位を決めます。その植込み部位に十分に局所麻酔を行い、専用のメスで皮膚を約1㎝切開します。
2.ICMの挿入、留置
切開創から専用のツールでICMを皮膚の下に挿入し留置します。留置後にプログラマと呼ばれる機械を使用してICMが正常に作動していることを確認します。
3.切開創の縫合
ICMの留置後に切開創を2~3針縫合しテープで保護したら手術終了です。
ICM植込み後の生活について
デバイス外来での定期チェック
ICM植込み後は定期的にデバイス外来を受診して頂く必要があります。受診時にはプログラマを使用してICMが正常に作動していることを確認し、記録された心電図データを症状の有無も併せて確認します。
遠隔モニタリングを使用した管理
当院ではICMの管理に遠隔モニタリングシステムを使用しています。ご自宅等に設置した専用のモニターから、ICMに記録された情報をサーバーを介して医療施設に送る事が出来ます。医療スタッフは、送信された情報をコンピューター端末で確認し、ICMの状態や不整脈の有無を早期に把握する事が可能になります。
さらに詳しくお知りになりたい方は以下のサイトをご覧ください。
- 失神に関連する情報サイト
- 専門医からのお話し(当クリニック古川医師も登場します)
ICM植込み手術は榊󠄀原記念病院でも榊󠄀原記念病院附属クリニックでも行っています。
ご不明な点 がありましたら、お気軽にスタッフにお声がけください。